(そのうち忘れる)喜びの記録

9/6(水)

嬉しいことに、数年かけて執筆していた論文がようやくアクセプトされた。21時頃に届いた学会からのメールに家の中で嬉しさをひとしきり叫び、子供と妻に喜びを伝え、職場の関係者に少し浮かれた連絡をしたあと、赤ワインを飲んでハヤシライスを食べながらこの文章を書いている。

当時「研究者なんて」「論文なんて」と思っていた大学院生が選んだ専攻とは異なるジャンルの就職先の行く末で、まさか自分が論文を書いているなんてね。辛かった時代を見てきた妻は涙を流しながら喜んでくれた、ありがとう。俺は何か作ったり手を動かすことは好きだが、それを再現できるよう記録に残すことにはあまり前向きでないと思うので、仕事とはいえこのような形で世に出せたのは奇跡的なことだと感じている。

科学的な視点で見る揺るぎない客観性や再現性は重要と思う一方で、その人にしか作れない/表現できない一過性の美しさに憧れている部分がずっとある。それはシャッターを切るタイミングだったり、ライブハウスで鳴らす音だったり、料理の味付けだったり。作り手の熱量や気分で変化してしまうそれらは、ぶれなんかではなく美しい揺らぎだよな、と常々思っている。

 

時系列が逆転するが、この日は平日にもかかわらず何故か家族全員が早く起きたため、朝からフレンチトーストをRと一緒に作った。ホームベーカリーでパンを焼くと端の部分は焼き目が多くて硬くなってしまうので、たまにフレンチトーストとして消費している。子供達の大好物だ。

マスタードシードが大量にあるため、昨日からマスタードを作っている。水にしばらくつけて水分を切った、白ワインビネガー、砂糖、塩を加えてすり鉢で潰すように混ぜた。当日は苦味や酸味、えぐみが凄まじく食べられたものではないが、1日冷蔵庫で寝かせると、それらのカドが取れ、まろやかかつスッキリした美味しいマスタードになる。2日目以降だとなお良い。

夕食時、昨日焼いて余ったスペアリブにつけて食べるとかなり相性良し。

umai-meals.hatenablog.com

貰い物のエビせん。せんべいというか、エビ半分に割ったエビをそのまま焼いたようなエビせん。かなり美味しかった。天ぷら屋でエビの頭だけを揚げてくれたみたいな。

その後、メールが届いて文頭の出来事に移る。浮かれて少し飲みすぎ、安堵感と共に就寝。